「薄い本」の中ではわずか4ページですが、「薄い本」らしく二次創作を出します。
とは言ってもご覧の通りですが、何もかも全て違います。
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 松本零士「銀河鉄道999」は、連載当時、ほぼ絶滅した蒸気機関車と、それに牽かれるクラシックな旧型客車が主役のひとつでした。これが超未来の地球を旅立ち、宇宙を走るというアンバランスな設定が好評を博します。しかし絶滅したとはいえ、まだ人々の記憶の中に「蒸気機関車+旧客」というものは鮮明に残っており、郷愁をさそうものの記号として物語の中で大きな存在感があったということは、改めて言うまでもないかもしれません。

------- 以下、退屈な話なので読み飛ばし推奨 -------
今回ワタシが、二次創作にあたってキハ35を選定した理由は。
●国鉄型気動車が急速に姿を消しつつある
無駄に過剰な造り込みで、軽快気動車よりも丈夫と言われたキハ40系ですら、そろそろ置き換えが始まりつつある。それ以外の形式はほぼ消滅。
●ワタシが幼い頃の原体験
幼い頃、国鉄筑肥線の廃線区間(博多-姪浜)の沿線に住んでいて、そこを走る車両のほとんどがキハ30系ばかりだった。
また、ほぼ同じ時期、自家用車で家族と出かけたとき、遠くに筑肥線(虹の松原-東唐津)を走るキハ30系の列車が見え、そのとき偶然にもラジオからゴダイゴの「銀河鉄道999」が流れていた。それが強く印象に残っている。
------- 以上、退屈な話終了 -------

この画像をtwitterでアップしたときに、リプおよび空リプとして出た意見が
「外吊りドアで気密性は大丈夫なのか」
「キハ35はロングシートなのに、メーテレや鉄子はクロスシートに座っている」
(似たようなリプに「長距離を旅するのにロングシートはいかがなものか」などもあり)
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「キハ35の隣は何?」
 などでした。

気密性を持ち出したら、そもそも原作の999でも、旧客がそれに果たして耐えられるのか。しかもあろうことか機関車C62 48は時折煙などを出す始末なので、言うのはナンセンスなんでしょうけど、そこはしっかり松本先生、答えを出しています。いわゆる「空間シールド」です。車両そのものに気密性を持たせるのではなく、路線全体をチューブみたいなもので覆っているんですね。だから外吊りドアのキハ35でも安心パパなのです。

続いてクロスシートなのですが、一応、この話の中でも、キハ35はロングシートのまんまという設定です(でも出てきません)。いいんじゃないでしょうか、どうせ客は数えるほどしかいないですし。ちなみに鉄子たちが乗っているのはキハ40あたりです(んが、なぜか窓際にはキハ40系には存在しない「テーブル」がある)。

キハ35の隣が、一部でキハニとかキユニとか言われていましたので、改めてこの編成を解説すると、写っている手前から「キハ35 + キユ25(後期型パノラミックウィンドウ装備)+ キハ20 + キハ58 or 28 + キハ40 + キハ47 + キハ40」です。 
なお、惑星「大スランプ」に降りていくさまから、この編成の先頭車は「キハ40」で、最後尾が「キハ35」ということになります。どうでもいいですけど(笑

実は、この2ページで終わる予定だったのですが、「薄い本」では、さらにもう2ページ追加されています。そのうちの1ページは、すでに紹介したことのあるこちら。
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 これは「ちょっとおかしな鉄道屋さん」の一部にも見えるのですが……まぁどちらでもいいです。
あと、構成を見直していたら、「やっぱりこっちの方がいくね?」という部分に遭遇したので、「ものすごく大きな変更」をやりました! 今書いても仕方ないので、薄い本が頒布した際にでも改めて紹介しようと思います。でも、本当にどうでもいい話ですけどね。